「もっと上手く目標管理を活用したい!」目標管理(MBO)を設定する時期になると、いつもこう思っていました。
この思いは、自分がマネージャーになる前から思っていたし、マネージャーになってからはより一層強く思うようになりました。
まだ、悩みながら、迷いながら、自分なりの答えを見つけて進んでいる途中ですが、そんな自分の悩みが、似たような境遇にいる方のヒントになれば嬉しい。
このページは、そんな想いで書いています。
目標管理制度(MBO)の概要

MBOをザクッと理解するために押さえておくポイントは以下の2点です。
①MBOが目指すもの
自己成長 ✕ 組織貢献 = 組織能力と業績の向上
②目標の設定
組織に属するビジネスパーソン(従業員)が、自分の成長を組織の貢献に繋げる活動内容を自ら考え、上司と一緒に目線を合わせながら目標設定を行う。
もう少し詳しく目標管理制度(MBO)の内容を知りたい方は、㈱カオナビさんのサイトにある説明が分り易いと思うので、以下へリンクを貼っておきます。
私が感じるMBOの3つの難所

※マネージャーの視点
①目標設定と目線合わせ
私は目標設定の前に、部下へ少し高い目標を設定するように依頼します。もちろん、私の目標設定もそうしています。
この依頼に対して部下の対応は各々違います。
私の想定よりも高い目標を組む人、低い目標を組む人、この時点で部下それぞれの性格がハッキリと出て来ますが、ここでしっかり目線合わせをしておかないと、評価の時に大きくつまずく事になるので、私は目標設定時での目線合わせには多くの時間を使います。
なぜなら、ここでの目線合わせが一番大事だと考えているからです。
ここで意見が食い違った場合にそのままにしておくと、評価時やフィードバック時に意見の相違が大きくなり、トラブルになる可能性が高いので注意が必要です。
②評価のギャップ
私の会社では、役員以外は管理職であっても必ず二次評価まで行われます。
その為、評価時の目線合わせでは、二次評価者となる自分の上司とも評価の視点について目線合わせの打合せを行うようにしています。
つまり、部下の自己評価、直属の上司である私の一次評価、私の上司による二次評価、この三人の評価の視点(キーポイント)がどこにあるのか確認します。
そして、一次評価者と二次評価者が、それぞれ何故その評価をつけたのかをハッキリと説明できるようにしています。
手間は掛かりますが、フィードバック面談の前にこの作業を行っておくことが重要です。
③フィードバック
フィードバック面談では、評価の結果を伝えた後は、とにかく聞き役に徹します。
ここで大事にしていることは、部下が話し易い話題や、答え易い内容の質問をしながら、とにかく部下の話を聞くことです。
上記①と②の段階でしっかり目線合わせを行っておくと、フィードバック時に部下と上司の意見が大きく異なることはありません。
しかし、それでも部下は自分が思っていたよりも評価が低かった場合には、モヤモヤする気持ちはあると思います。
ここでは、悔しい気持ちやモヤモヤする気持ちを、次の目標達成に向けたエネルギーに変えてもらえるような質問や会話を心掛けています。
自分で描くMBOの全体像

私の場合は、MBOを活用して部下の「モチベーションと主体性の向上」を狙っています。
なぜなら、部下のモチベーションや主体性が向上することで、部下個人の業務スキルや知識が向上し、それが組織力の向上に繋がると考えているからです。
私のMBOの全体像は、モチベーションと主体性の向上➡個人スキル・知識向上➡組織力アップです。
自分なりにMBOの全体像を描いておくことで、目標の設定や評価で悩むことは減りました。全体像を持つことで、MBOの各段階で自分の中の基準ができるからです。
全体像を描き、自分の基準を持つことで、自分の考えや意見を纏め易くなるので、目線合わせを行う打合せでも説得力のある話しが出来ていると感じます。
MBOを始動させる前に
私は毎回(毎期)MBOを始動させる前に以下の質問を自分に投げかけて考えを纏めています。
- なぜMBOが存在するのか?
- 自社でのMBOの役割は何か?
- 自分はそれをどう活用したいか?

この考えを纏めておくと、全体像を描き易くなります。
まとめ
ここまでが、いま自分が悩みながら、迷いながら進んで、自分なりの答えを出して来た結果です。
まだ道半ばだし、これからも組織形態の変化や人の入れ替わりがある中で、修正点や改善点が出てくると思いますが「何のためにMBOが導入されていて、どういう目的をもってMBOを活用するのか。」という視点を忘れずに考え続けて行きます。
以上、参考になれば嬉しいです。