ビジネスの世界での年末年始の挨拶回りは本当に必要なのか?こう思っている方は少なくないと思います。私もそうです。
営業やBtoBビジネスの世界では、重要顧客やお取引先様へのご挨拶廻りが商習慣の一つとして根づいているけど、それって本当に必要なのか?
この商習慣は、今後も部下や後輩に継承すべき文化なのか?疑問を持っています。
そこで今回は、営業マネージャー(課長)として今後の挨拶回りをどうするか?
続ける場合のメリット、止めた時のデメリットを踏まえて考えてみました。
結論から
挨拶廻りの完全廃止はできないが、半分には減らせるし、実際に少しずつ減らしていく。
顧客によって年末年始の挨拶廻りの印象や捉え方は違うので、営業としては顧客に合わせた対応をして行きながら、“ただのご挨拶” は確実に減らす。
なぜ年末年始に挨拶廻りをするのか?

そもそも、なぜ挨拶廻りをするのでしょうか?
一般的には年末年始に挨拶廻りをする主な理由は以下の3点が考えられます。
1. 感謝の気持ちを伝える
日頃お世話になっている取引先や関係者に対し、一年の感謝の気持ちを直接伝えることで、良好な関係を維持・発展させることが目的です。
2. 関係性を強化する
直接顔を合わせることで、メールや電話だけでは伝わりにくいメッセージや気持ちを伝える。また、新年の抱負や目標を共有することで、より一層の関係性を築く。
3. 自社の存在感をアピールする
自社の存在感をアピールする。
新年の挨拶とともに、自社の最新情報や今後の展望などを伝えることで、取引先や関係者の関心を引く。
私の会社では
私の会社で年末年始の挨拶廻りを行う理由は、上記3点の他に、日頃は顔を会わせる機会が少ない自社と取引先の上層部同士の接点として使うことがよくあります。
年末年始の挨拶廻りを行うメリット・デメリット
メリット
- 日頃会う機会の少ない顧客にも会える。
- アポイントを取る理由の一つになる。
- 日頃の感謝や今後の抱負を伝える機会となる。
デメリット
- 年末年始の業務が多忙となる原因の一つが挨拶廻りとなっている。
- 移動時間も含めると挨拶廻りに使う時間が他の業務の時間を奪っている。
- 挨拶廻りを嫌う顧客もいる。
挨拶廻りを減らす理由

私は、年末年始の挨拶廻りのキーポイントは、ビジネスパートナー(顧客)との良好な関係を “つくる”・“保つ” 手段であると捉えました。
業種や業界によって異なる部分はあると思いますが、基本的には、ビジネスパートナーへ感謝の気持ちを伝えたり、関係性を強化する方法は年末年始のご挨拶以外にもあると思います。
何よりも、日頃の業務や案件を通して顧客との信頼を築き上げることが良好な関係をつくる大前提であり、これがしっかり出来ていれば年末年始のご挨拶はメールや電話でも構わないと私は考えています。
私の営業チームでは、年末年始のご挨拶を喜んで頂ける顧客には引き続きご挨拶に伺うとしても、そうではない顧客や気にしない顧客には、今後ご挨拶のみの訪問は“しない”・“させない”ことにします。
余談ですが
年末年始の挨拶回りが 日本独自の習慣 なのか気になって調べてみました。
海外では、ビジネスパーソンが年末年始に挨拶回りを行うことは一般的ではなく、ビジネスにおける年末年始の挨拶回りは、日本独特の習慣のようです。
海外でも国によっては、クリスマスカードを送ったり、メールや電話で年末年始のご挨拶をすることはあるようですね。
個人的には私も、日頃の関係が良好な顧客ほどメールや電話で充分な気がします。
以上、個人的な見解でした。