コンフォートゾーンから抜け出すメリット

皆さんは、日々を過ごす中で「なんだかマンネリだな」「もっと成長したいけど、なかなか一歩が踏み出せないな」と感じることはありませんか?
私たちが安心して過ごせる場所「コンフォートゾーン」は、居心地が良い一方で、時に成長を妨げる要因にもなり得ます。
このページでは、そんなコンフォートゾーンについて、そこから抜け出して新たな挑戦をするメリットや、コンフォートゾーンから一歩踏み出す為のヒントをお伝えします。
コンフォートゾーンって何?

「コンフォートゾーン」とは、私たちがストレスや不安を感じずに安心して過ごせる、心理的な安全領域のことを指します。これは、自分の部屋や慣れた通勤路、数年通っている職場、やり慣れた仕事など、具体的な空間や業務内容、人間関係にも存在します。
この領域にいる間は平穏で快適ですが、未知の領域に踏み出すことへの不安や恐れから、新しいチャレンジをしなくなり、成長が停滞してしまう可能性があります。
心理的な安全領域となるコンフォートゾーンを持つことは悪いことではなく、むしろ必要な時もあるし、上手く利用すべき時もあります。
しかし、ビジネスパーソンとして成長するために、時にはコンフォートゾーンを抜け出すことが必要であり、重要だと思います。
ここでは、コンフォートゾーンを利用する方法ではなく、そこから抜け出す為のヒントや、新たな挑戦を行うメリットについて書いています。
コンフォートゾーンに留まるのはなぜ?

私たちはなぜ、居心地の良いコンフォートゾーンに留まりたがるのでしょうか? いくつかの理由が考えられます。
- 不安や恐怖感
- 慣れ親しんだ場所から抜け出すことへの不安や失敗への恐れは、多くの人にとって大きな壁となります。過去の失敗経験や自己効力感の低さも、踏み出す勇気を奪う一因です。
- 平穏の追求
- 現状を維持して平穏に過ごしたいという気持ちから、あえてコンフォートゾーンを抜け出さない人もいます。特に経験を積んだ人の中には、「余計なリスクは犯さず、楽に過ごしたい」と考える傾向が見られます。
- 挑戦するメリットを感じていない
- リスクを背負って挑戦するに見合うメリットを感じられない場合、モチベーションが湧きません。長は抽象的で実感が湧きにくい場合もあり、短期的なメリットが見えないとコンフォートゾーンに留まってしまいがちです。
- リソース不足
- 新しい挑戦をしたい気持ちがあっても、時間、お金、知識・スキル、気力・体力といったリソースが不足している場合も、一歩を踏み出せない理由となります。
- 思い込みにとらわれている
- 「自分にはそんなことできない」「こうあるべきだ」といった思い込みや偏見(バイアス)にとらわれている可能性も挙げられます。
抜け出すとこんな良いことが!メリット5選
コンフォートゾーンを抜け出す事で起きるポジティブな変化。
- 適応力の強化
- 新しい環境や状況にさらされることで、変化への抵抗が薄れ、適応力が高まる。
- 作業効率の最大化
- 適度な緊張感が集中力を高め、作業効率が向上する場合がある。
- 創造性の向上
- 新しいことへの挑戦が必要となるため、物事を深く考え、想像力を駆使する機会が増え、創造性が高まる。
- 自己肯定感の向上
- 「努力しないと達成が難しい」目標を達成したとき、「自分ならできる」という感覚を得て自己肯定感が高まる。
- 働きがいの向上
- 新しい挑戦は、仕事に対する充実感や達成感を高め、意欲的に働く姿勢を後押しする。
どうすれば抜け出せる?実践的なステップ

コンフォートゾーンを抜け出すには、無理なく小さなことから始めることが重要です。
- 自分のポジションを把握する
- まず自分が「全くストレスがない」「惰性でも仕事ができる」と感じているなら、現状はコンフォートゾーンにいる可能性が高いです。
- ビジョンや目標を明確にする
- 将来どうなりたいかを決め、現状とのギャップを埋めるための具体的な目標を設定します。達成しやすい小さなゴールから設定し、達成感を積み重ねることが自信につながります。
- 恐怖心をコントロールする
- 不安や恐怖を感じたときは、「ゆっくりと呼吸する(腹式呼吸など)」「目を閉じて上手くいくイメージを描く」「過去の成功体験を思い出す」「上手くできるイメージを持ち、紙に書く」などの方法が有効です。
- 成長機会を利用する
- 業務範囲の拡大、部署異動、新規プロジェクトへのアサイン、スキルアップ研修、メンター制度など、新しい挑戦の機会を積極的に利用することが成長につながります。
- 継続する
- 挑戦を続けていると、やがて自身のコンフォートゾーンが「広がり」、以前よりもできることが増え、視野が広がります。失敗も経験となり成長につながるので、諦めずに続けることが重要です。
筆者の実体験から思うこと
私自身、キャリアの中でコンフォートゾーンを抜け出す経験をしてきました。
例えば、40歳で働きながらMBA(経営学修士)の学びに挑戦したことは、まさにコンフォートゾーンからの脱却でした。
MBAを学ぶ方法は、国内大学院のパートタイムというスタイルを選択した為、平日は仕事、土日や夜は講義や課題に追われる日々は想像以上にハードで、「必死」という表現が合うほど追い込まれました。しかし、「何とかなる、何とかする」という思考と行動が、結果的に心も体もタフにしてくれたと感じています。
MBAでの学びは、実務以外の豊富な知識を与えてくれただけでなく、多様なキャリアを持つ仲間との出会いを通じて、私の将来への考え方を変え、視野と選択肢を広げてくれました。
勇気を出してコンフォートゾーンを抜け出したことで、ポジティブな体験をすることができました。
まとめ
心理的な安全領域であるコンフォートゾーンは、決して悪いものではないと思うし、時には上手く利用する必要もあると思います。しかし、自分を成長させるためには、そこから抜け出し、新たな挑戦をしていく必要があります。そして、その挑戦は成功・失敗の結果に関わらず、自分の成長に繋がります。
私は、「失敗しても致命傷にならなければ生きていける、何とかなる!失敗を糧に成長できる!」という柔軟な考えと、失敗を恐れずに挑戦し続ける姿勢を持つこと、出来る限り成功している自分をイメージすることを強く意識するようにしています。強く意識している理由は、意識していないと挑戦しないからです。ついつい居心地の良いコンフォートゾーンに留まってしまうからです。
これまで大小含めて色々な挑戦をして来ましたが、前向きな気持ちで挑戦して後悔したことは一度もありません。だから、これからも大小様々な挑戦を繰り返しながら、人生を楽しみます。
このページを読んで頂いた方にも、コンフォートゾーンの一歩先へ踏み出して、新たな挑戦をして頂きたいと思います。このページが、皆さんがコンフォートゾーンを抜け出し、新たな可能性を広げる一助となれば幸いです。