営業で訪問件数が重視されるのはなぜか?
闇雲に訪問件数を増やすことは無駄ではないか?
今の時代は訪問だけでなく、メールや電話、SNSを使って、もっと効率よく顧客とコミュニケーションを取れるし、商品提案だってできるのではないか?
訪問件数よりも、顧客との商談内容や面談の中身の濃さの方が重要ではないか?
日々の営業活動の中で顧客への訪問件数を増やすことは本当に重要なのか?
私はマネージャー職も含めると約19年間、営業に従事していますが、私自身がこのような疑問を持っていました。
私は現在、法人ルート営業に携わっていますが、個人営業(Bto)でも法人営業(BtoB)でも、訪問件数に関して共通する疑問や考え方があります。
このページでは、上記のような疑問に対して私なりの考えや答えを書いています。
顧客と接点を持つ意味

訪問件数は多い方が良いのか?
結論から言うと営業パーソンにとって訪問件数(顧客との接点)は多い方が良いです。
具体的に言うと、顧客と直接会って話しをする機会は多い方が良いです。

なぜ顧客と直接会う機会は多い方が良いのでしょうか!?
営業が顧客を訪問する際には、商談以外にも情報収集という大事な仕事があります。
ここで得る情報は、“一次情報” であり誰のフィルター もかかっていない貴重な情報です。
直接会うことにより、この情報を得る時に相手の表情や話し方を観察することができるし、挨拶や名刺交換を行う際にはその人の所作も見ることができます。
こうした、訪問した際に得る生の情報は、メールやSNSや電話では分からないし、Webの面談でも分かり難い顧客の人柄や、顧客の会社の雰囲気なども感じ取ることができます。
つまり、誰のフィルターもかかっていない貴重な “一次情報” を得る為に顧客を直接訪問することは大切であり、その情報量を増やす為にも訪問件数は多い方が良いという事です。
【補足】
ここで言う訪問件数は、目的を持った訪問を指します。
訪問件数を増やす為には、自分で訪問する目的や目標をつくる事も大切だと思います。
情報の質

法人でも個人でも、営業が販売戦略を立てる際には「顧客」・「市場」・「競合」の情報が必要になります。
これらの情報は、ネット検索やSNS、業界誌、調査会社などから二次情報や三次情報として得ることは可能ですが、先述の通り自分自身で確認した一次情報が非常に重要であり、一次情報を得た状態で二次情報や三次情報に触れることで、その情報の正確さを判断できるし、入手した情報を上手く活用できるようになります。
多くの情報が手に入る現代では、その正確さを判断することも重要であり、ネットに溢れた情報や誰かのフィルターがかかった二次・三次情報よりも、自分自身が顧客から直接得た一次情報の貴重性は高まっています。
自分が得た情報の質を上げる為にも、一次情報はとても役立ちます。
情報の質を確保する為にも一次情報は重要です。
情報と戦略のつながり

営業パーソンはなぜ「顧客」・「市場」・「競合」の情報を必要とするのか?
営業として入手しておきたい情報や、知っておきたい情報として、以下の例が考えられます。
- 顧客のクセや特徴を掴む
- 市場の特徴・特性を把握する
- ライバルの動きを探る
上記の例はかなりザクッとした大まかな情報ですが、営業は入手した情報を基に、自分の営業戦略を立てます。
その戦略を立てる為に、「顧客」・「市場」・「競合」の情報が必要になります。
情報と戦略のメンテナンス

入手した情報は、状況の変化に合わせて更新し、戦略をメンテナンスする必要があります。
情報を入手し、整理し、分析し、戦略を立てる。
入手した情報を更新し、戦略をメンテナンスする。
これを繰り返すことで、新しい情報を基にした戦略を立てることができます。
戦略を立てる上で、情報の質と量を確保しながらも、その情報をメンテナンスすることも重要です。
そんなの当たり前だろ!と、思われるかもしれませんが、私の肌感では意外とできていない営業組織は多いと思います。
まとめ
ここまで「顧客と接点を持つ意味」や「情報の質と量の大切さ」、「情報をメンテナンスする重要性」について書いて来ました。
私自身が、これらを何度も繰り返すことで情報の取り方や戦略への活かし方が上達して行きました。だから私は訪問件数(顧客との接点)は多い方が良いと考えています。
【 備 考 】
「顧客・市場」、「競合」、「自社」の情報を用いた3C分析が有名ですが、ここでは専門的なことは書いていません。
3C分析について興味のある方は、以下のサイトが参考になると思います。
【フェレット・メディア】
【グロービス経営大学院】