G-RZ6K58FTGE イシューとは何か
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イシューとは何か

ボクトヒカル

皆さん、こんにちは!

今回は、ビジネスシーンでよく耳にする「イシュー」という言葉について、若手ビジネスパーソンの皆さんにも分かりやすく解説していきます。

最近は「イシュー」という言葉を、ホリエモン(堀江貴文さん)や成田悠輔さんがテレビやYouTubeでも使われているのを耳にすることがあるし、数年前に安宅和人さんの「イシューからはじめよ」という本がヒットしたこともあり、ここ数年で「イシュー」という言葉が、ビジネスシーンで浸透してきた気がします。

このページでは、イシューの意味を理解し、実際のビジネスシーンで活用して行けるように、私自身の経験を踏まえてイシューを解説しています。

「イシュー」って何?

「イシュー(issue)」とは、一言で言うと「今、本当に答えを出すべき問題」のことです。単なる「問題」ではなく、「解決することで改善や成長が見込まれ、取り組む価値のある根本的な問題」や「重要な問題の核心」を指します。特に重要度が高いものは「クリティカルイシュー」と呼ばれます。

この言葉を有名にした安宅和人氏の著書『イシューからはじめよ』でも、「何に答えを出すべきなのかブレずに活動に取り組むこと」が重要だと語られています。イシューを特定することで、適切な問題設定が可能になり、高い生産性で価値ある答えを導き出すことに繋がるのです。

「プロブレム」との違いは?

「プロブレム(problem)」も「問題」という意味ですが、イシューとは少しニュアンスが違います。

  • プロブレム:目の前に現れた、小さく短期的な課題や、トラブルに近いマイナスな問題を指すことが多いです。緊急性が高い問題に使われます。
  • イシュー:数ある課題の中から、重要で本質的なものを見極めて切り出したもので、自分たちの意思で設定し、大きな成果や価値に繋げていく、より大きく長期的な課題というニュアンスがあります。解決すればプラスに転じる問題に使われます。

なぜイシューを特定することが大切なの?

イシューを特定することには、以下のような大きなメリットがあります。

  • 生産性が高まる:無数の課題に闇雲に取り組むのではなく、本質的なイシューに集中することで、課題解決が効率化され、生産性が向上します。
  • 議論がスムーズに進む:会議などでイシューを明確に共有することで、話の脱線や論点のズレを防ぎ、参加者全員が同じ方向を見て議論を進められます。
  • 新しいアイデアが生まれる:イシューを深く掘り下げて議論することで、これまで気づかなかった視点や斬新な解決策が見つかることがあります。
  • インパクトのある成果が得られる:本質的なイシューに集中し、PDCAサイクルを高速で回すことで、素早く効率的に大きな成果や価値に繋がりやすくなります。

「良いイシュー」ってどんなもの?

効果的なイシューとは、次の2つの特徴を持っています。

  1. 本質的な課題:解決することで事態が大きく進展する、根本的な問題であること。表面的な問題は良いイシューではありません。
  2. 大きなインパクトがある:解決によって、世間や関係者に大きな影響を与え、競争優位性や組織価値の向上に繋がるものです。

イシューを特定する具体的な方法

では、どのようにして良いイシューを見つけるのでしょうか?

  • 具体的な仮説を立てる:様々な視点から「〇〇なのではないか?」と仮説を立て、本当に必要な情報や分析を明確にします。客観性を保ち、思い込みを排除することが重要です。
  • 「So What(だから何なの?)」を繰り返す:注目している問題に対し、「だから何なのか?」と問いを繰り返すことで、表面的な問題からより本質的な問題へと深く掘り下げられます。
  • 可視化する(イシューツリー/ロジックツリーの活用):イシューや関連する事実・データを文字や図表で可視化し、他者と共有して議論します。特に「イシューツリー」や「ロジックツリー」を使って、イシューを「漏れなく重複なく(MECE)」分解・構造化すると、全体像を把握しやすくなります。
  • ゼロベース思考:業界の常識やこれまでの慣習にとらわれず、思い込みを排除してゼロから物事を考えることで、良いイシューを見つけやすくなります。
  • 一次情報に触れる:現場に出向いたり、加工されていない生データに触れたりするなど、誰のフィルターも通っていない情報に直接触れることで、深い理解と気づきが得られます。

シンプルに考える

ここまで1〜5の解説を読んで小難しいと感じた方は、最初はシンプルに考えることをお奨めします。

ここまでの解説をギュッと、すごくシンプルにすると、①「問題の本質を見つけて、それを解決しましょう!」②「問題の本質を見つけるためには、仮説を立て、いま見ている物事や事案に対して、視点を変えたり、視野を広げて見つめましょう。」という事です。

私が最初にイシューという言葉を知ったのは、大学院(ビジネススクール)に入学した40歳の時でした。講義でイシューについて聞いた時は、なんじゃそれ!?と思いましたが、思考を整理しながら、できることから取り組みました。

最初は小難しいと思っても、分かるまでに時間が掛かっても大丈夫です。何度も繰り返すことで、イシューを見つけるための考え方が身につきます。

イシューは「特定」して終わりじゃない!

イシューは、特定するだけでなく、「実際に解決すること」が最も重要です。

解決の過程で新たなイシューが見つかることもありますが、その場合は柔軟にイシューを再定義することも検討しましょう。

<メモのすすめ>

イシューを特定した時には、イシューをメモしておくことを強くお奨めします。

なぜなら、イシューを特定してから取り組んでいるはずの案件や事案も、作業を進めて行く過程や、会議やミーティングを重ねて行く中で、いつの間にか見失ってしまうからです。

メモを見ることで、本来取り組むべきイシューを再確認することができるので、「イシューメモ」はお奨めです。

まとめ

イシューを理解し、特定し、解決していくことは、皆さんのビジネスにおける生産性を高め、大きな成果を出すための重要なスキルです。ぜひ、日々の業務で意識してみてください!

このページが、読んで頂いた方の参考になれば幸いです。

参考資料

このページで参考にした資料を、以下へ記載しております。

参考図書

イシューからはじめよ/安宅和人 

参考記事

■株会社カオナビ             https://www.kaonavi.jp/dictionary/issue/

■グロービス経営大学院 https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-11716.html

■株式会社ビズリーチ           https://www.bizreach.jp/column/ctrt-no53/

ABOUT ME
ボクトヒカル
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事業企画マネージャー
中堅企業で18年間、営業としてキャリアを積み、営業マネージャーを経て、現在は事業企画マネージャーとして、新事業の企画と事業戦略のマネジメントを担っています。
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