先日、自社の人事部から新入社員研修の講師を依頼され、営業職として採用された約20名強の新入社員へ講義をしました。
このページでは、その際に気がついたファーストペンギンのメリットについて書いています。

ちなみにファーストペンギンとは!?
「ファーストペンギン」とは、集団で行動するペンギンの群れの中から、天敵がいるかもしれない海へ、魚を求めて最初に飛びこむ1羽のペンギンのこと。転じて、その“勇敢なペンギン”のように、リスクを恐れず初めてのことに挑戦するベンチャー精神の持ち主を、米国では敬意を込めて「ファーストペンギン」と呼びます。(「日本の人事部」HPから一部引用)
講義を行う際に「教える側」が意識したいこと

新入社員研修の講義では営業実務に関わる内容について話をしました。
人事部から依頼された持ち時間は、なんと2時間!
最初は2時間も何を話そうか悩みましたが、新入社員へ何を伝えたいか?を自分に問うと話す内容はすぐに見えて来ました。
後は、その内容を記憶に残るカタチで新入社員へ伝える方法を考えました。
そこで意識した事は以下の3つです。
- 講義をインタラクティブに行う
- 冒頭にアイスブレイクを入れる
- 答えやすい質問を用意しておく
今の時代、ネット検索で情報を得る事は容易です。
なので、教える側として意識した事は、双方向の会話の中で覚えておいて欲しい言葉や事柄は、なぜ覚えておいて欲しいか、なぜ重要かを丁寧に伝えました。
この内容を伝える事で、新入社員が講義の後や、実際に営業現場に出た時に、ネット検索やAI先生を利用する際も、入力する情報の精度が高まるし、情報を得た後の理解度や解像度が上がると思ったので、そこを意識しました。
講義を受けるときに「教わる側」が大切にしたいこと

学んでいる時や学んだ後に、教わった事が印象に残っている時や記憶に残っている時はどんな時か?
それは、教える側の話を一方的に聞いている状態ではなく、話のキーポイントをメモしたり、疑問に思った事を質問したり、自分の考えを伝えたり、意見したり、能動的なアクションを取った時ではないでしょうか!?
なので、質問するというアクションは、自分の記憶に残りやすい良いアクションだと思います。
私の経験では、質問の時に自分の考えを整理して、「◯◯の話の、◯◯部分について詳しく教えてください。」とか、「◯◯の部分は◯◯という解釈で合っていますか?」など、具体的な質問をするとより記憶に残りやすいと感じています。
なぜファーストペンギンにメリットがあるのか?

ここでのファーストペンギンは、一番最初に質問する人を指します。
では、なぜファーストペンギンにメリットがあるのでしょうか!?
それは、ファーストペンギンになることで講義内容が自分の記憶に残りやすく、相手(講師)の印象にも残るからです。
講義のような形で何かを教わる際には自分以外の誰かが複数いて、一番最初に質問するという行為には勇気がいります。
そこで勇気を持って一番最初に質問をすれば、自分にとっても相手(講師)にとっても非常に印象に残ります。
つまり、自分の記憶にも相手の記憶にも残りやすく、相手には積極的な良い印象を与えます。
実際に私が講義をした新入社員研修では講義の途中で、何か質問はありませんか?という私の問いかけに対して、一番最初に質問をしてくる方が一番印象に残っています。
振り返ってみると、これまでに何度かやらせて頂いた社内外の研修や説明会の講師でも、一番最初に質問してくる方が一番印象に残っています。
そして、こちらから質問をする際には、一番最初に質問をしてくれた 一番印象に残っている方を当てる事が多いです。
このパターンに入ると、ファーストペンギンになった人は、他の参加者よりも優先的に講師とのインタラクティブな講義を展開していく事が出来ます。
これは、教える側も教わる側も両方にメリットがあります。教える側の講師は講義を進め易くなり、教わる側の参加者は自分の記憶に講義内容を記憶し易くなります。
こうなると、多くの場合は双方ともに好印象が残ります。
そして、ファーストペンギンは自然と他の参加者からも注目され、ポジティブな視点で一目置かれる存在になります。

最後に
今回、新入社員研修の講師をやらせて頂いて、ファーストペンギンは小さなことから初めても良いんだと気づかされました。
ここまで書いてきたように、先ず最初に質問をする!というアクションでも充分にファーストペンギンになれます。
私も、先ずは小さなファーストペンギンになろうと決めました。
新たな気づきと目標を与えてくれた新入社員に感謝し、小さなファーストペンギンになるアクションを積み上げて行きます。