2.営業の本音

人は、どんな人を尊敬するのか。「この人みたいになりたい」が生まれる瞬間

ボクトヒカル

私たちは、どんな人を尊敬するのでしょうか。

仕事ができる人でしょうか。
頭のいい人でしょうか。
実績のある人でしょうか。

もちろん、それも尊敬する理由になります。

でも、それだけではないと思います。

人が人を尊敬するのは、「自分が大切だと思っている価値観を持ち、それを自分より高いレベルで実践している人」に出会ったときではないでしょうか。

たとえば、

「お客様を大切にしたい」と思っている人が、誰よりも顧客のことを考えて行動する営業パーソンに出会う。

「挑戦することが大切だ」と思っている人が、失敗を恐れず挑戦し続ける人に出会う。

「人を大切にしたい」と思っている人が、立場の弱い人にも変わらず誠実に接する人に出会う。

そんなとき、

「この人、すごいな」という感情が生まれます。

そして、それがやがて、

「この人みたいになりたい」という尊敬に変わっていくのだと思います。


人を尊敬する理由

私は、尊敬にはいくつかの要素があると思っています。

その要素の一つが、「自分と似ている」と「自分にはない」の両方を持ち合わせている人です。

面白いのは、尊敬する相手が必ずしも「自分とは全然違う人」ではないことです。

むしろ、

価値観は自分と似ている。
でも、思考力や行動力は自分より一歩先にいる。

私の場合は、そんな人に強く惹かれるのかもしれません。

「この人の考え方、分かる」という共感。

その一方で、「でも、自分にはここまでできない」という憧れ。

この2つが重なると、尊敬が生まれます。

だから、尊敬は単なる「すごい」という感情ではありません。

「共感+憧れ」に近い感情なのだと思います。

「言っていること」と「やっていること」が一致している

もう一つ大切なのが、行動です。

「挑戦しよう」と言うだけではなく、自分自身が挑戦する。

「部下を大切にしよう」と言うだけではなく、部下が困ったときに前に出る。

「お客様を大切にしよう」と言うだけではなく、本当にお客様の立場で考える。

人は、言葉よりも行動を見ています。

だからこそ、「この人は口だけではない」と感じたとき、尊敬は強くなります。


営業パーソンが尊敬する社内の先輩・上司

営業の世界では、「前向きで行動力がある人」と「相手目線を持てる人(相手の立場で考えられる人)」が尊敬されやすいと思います。

営業として成果を出している。

顧客との関係づくりがうまい。

本質的な質問ができる。

難しい商談から逃げない。

そして、トラブルが起きたときには自分が前に出る。

そんな人です。

さらに、

部下の手柄は部下に渡し、責任は自分が引き受ける。

そんな上司なら、自然と「この人についていきたい」と思うでしょう。

尊敬される上司は、部下に「正解」を与えるだけではありません。

「なぜ、そう思う?」と問いかけ、部下自身に考えさせます。

だから部下は、その上司と仕事をすることで成長していく。

「この人と仕事をすると、自分も成長できる」

これも、尊敬を生む大きな理由だと思います。


営業パーソンが尊敬する顧客・ビジネスパートナー

一方、社外の人に対する尊敬は少し違うかもしれません。

営業パーソンから尊敬される顧客やビジネスパートナーは、「この人と仕事をすると、自分も成長できる」と思わせてくれる人ではないでしょうか。

自分の考えを持っている。

本質的な質問をする。

営業を単なる「商品を売る人」として扱わない。

厳しいことも言うけれど、フェアである。

約束を守る。

そして、問題が起きたときには、「誰の責任か」ではなく、「どうすれば一緒に解決できるか」を考える。

そんな人です。

社外の顧客やパートナーに対する尊敬は、「この人と肩を並べて仕事がしたい」なのかもしれません。


尊敬できる営業との出会い

営業デビューして2年目の時に、某大手商社の営業パーソンと約3年間一緒に仕事をさせていただく機会があり、私はこの方の仕事に対する考え方や営業スタイルに大きな影響を受けました。

その理由は、この方はとてもポジティブで、誰よりも攻めの営業を展開されており、自分で仕事を取りに行き、自分で仕事を創り出す営業をされていて、非常に良い刺激をもらったからです。

この方の発言はいつも前向きで、周りを巻き込む力がありました。

自分の会社にはいないタイプの営業で、仕事への考え方も柔軟で面白く、いつの間にか尊敬していました。

私は、もっとこの人と一緒に仕事がしたい、この人以上の仕事をして驚かせたい!と思うようになっていました。

私がこの方を尊敬した理由は、自分がこういう営業になりたい!と思っていた理想像に近かった事と、雲の上の存在ではないけれど、追いつけそうで追いつけない存在だった事が影響していると思います。


まとめ

考えてみると、「尊敬」という感情は、かなり不思議です。

相手の能力が高いから尊敬する。

実績があるから尊敬する。

もちろん、それもあります。

でも、本当に心から尊敬する人は、それだけではありません。

自分が大切にしている価値観を持ち、それを行動で示している。

そして、

「自分も、この人のようになりたい」と思わせてくれる。

そんな人ではないでしょうか。

だからこそ、尊敬される人になるために、必ずしも「すごい人」になる必要はないのだと思います。

自分が大切にしたいことを決める。

それを言葉だけで終わらせず、日々の仕事で実践する。

失敗しても、逃げずに向き合う。

人との約束を守る。

そして、少しずつ昨日の自分を超えていく。

そうやって生きている姿を、誰かが見ている。

もしかすると、

「尊敬される人」というのは、尊敬されようとしている人ではなく、自分の大切にしているものを、愚直に守っている人なのかもしれません。

仕事で出会う人を見ながら、「この人は、なぜ周りから尊敬されるのだろう?」と考えてみる。

そして同時に、「自分は、どんな人から尊敬される人になりたいのだろう?」と考えてみる。

その問いは、仕事の向き合い方や、これからの自分のあり方を考えるきっかけになるかもしれません。

ABOUT ME
ボクトヒカル
ボクトヒカル
営業企画マネージャー
製造業の営業企画マネージャーをしています。 マネジメントも含めて、営業として19年のキャリアを積み現職へ。 リスキリングのため働きながら大学院で経営学を学び、経営学修士を修了。 仕事も遊びも色々な視点で楽しんでいます。
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